主治医に診断書を書いてもらえないとき、どうする?

障害年金の申請を進めるうえで、避けて通れないのが「診断書」の取得です。
ところが、実際には「主治医が診断書を書いてくれない」「協力的でない」といったご相談が少なくありません。

この記事では、診断書をスムーズに書いてもらうための伝え方、そしてどうしても難しい場合の「主治医交代のタイミング」について詳しく解説します。

なぜ主治医が診断書を書いてくれないのか?

まずは「書いてくれない理由」を冷静に考えることが大切です。多くの場合、悪意ではなく以下のような事情があります。

よくある理由

  • 制度をよく知らない:「年金は高齢者がもらうもの」と誤解している
  • “働けている=対象外”と思っている:日常生活能力への影響を軽視している
  • 時間がなくて断っている:診断書の作成に時間がかかることを嫌がる
  • 症状を軽く見ている:本人の訴えを軽視し、「そこまで悪くない」と判断している

このようなケースでは、医師と制度の認識にギャップがあるのが原因です。まずはそれを埋めるコミュニケーションが重要です。

*そもそも、診断書は“書かなければならない”もの?

実は、診断書の作成を依頼された際、医師には「正当な理由がない限り、これを拒むべきではない」という考え方があります。

医師法第19条は「診療の拒否」を禁止する規定であり、診断書そのものに直接言及しているわけではありませんが、診療を前提とした診断書の発行は、医師の社会的義務・職業倫理として位置づけられています。

とはいえ、現実には制度への理解不足や多忙などから、作成を断られるケースもあります。

その場合は法律を盾にするよりも、まずは丁寧に事情を伝えて、対話を重ねることが大切です。

書いてもらうための伝え方

医師に診断書作成を依頼するときは、単に「障害年金を申請したい」と伝えるだけでは不十分なことがあります。
以下のような工夫をしてみてください。

伝え方のポイント

  • 自分の困りごとを具体的に伝える
     → 例:「料理はできる日もあるけれど、週に3日は寝込んでいます」「人と話すのが怖くて、通院以外では外出できません」など
  • 「働けている=支給されない」わけではないことを伝える
     → 実際に、就労していても障害年金が支給されているケースは多数あります。

さらに効果的な方法

  • チェックリスト形式で、生活の支障をまとめて渡す
  • 第三者(家族・支援者・社労士など)からの補足説明を加える
  • 社労士に同席してもらう/意見書を書いてもらう

どうしても書いてもらえない場合は…主治医の交代も視野に

すべての努力をしても、医師がまったく協力的でないこともあります。
その場合は、「主治医の交代」を検討することもやむを得ません。

交代のタイミング

  • 制度について説明しても拒否が続く
  • 書く意思はあっても、半年以上進展がない
  • 診療中に話を聞いてもらえず、信頼関係が築けない

転院時の注意点

  • 初診日とのつながりを切らさないこと
     → 医療機関のカルテコピーや紹介状を確保しましょう。
  • 転院先に「障害年金の診断書作成はしていただけるか」を聞いて障害年金に対してのスタンスを確認してから受診する
     → 年金に理解のある医師を選ぶことも大切です。

困ったときは、社労士や福祉関係者に相談するのも一つ

主治医が非協力的でどうしてよいかわからないときは、障害年金に詳しい社労士や、地域の福祉関係者に相談するのも一つの手です。

なぜなら、こうした専門職は日常的に障害年金の手続きをサポートしているため、制度に理解のある医師や、協力的な医療機関を把握している場合も多いからです。

つまり、「あなたの住んでいる地域に詳しい社労士に依頼する」ことで、単なる手続き代行だけでなく、病院選びや医師とのやりとりにおいても、実務的な助けを受けられる可能性があるのです。

まとめ

障害年金の申請では、診断書がすべての土台になります。
主治医に書いてもらえない場合も、伝え方や働きかけを工夫すれば打開できることも多いです。

それでも難しい場合は、無理をせず他の選択肢(転院や社労士への相談)も視野に入れてみましょう。

あなたの声を、制度につなげるサポートはきっとあります。
一人で悩まず、まずは一歩踏み出してみてください。