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障害年金の審査において、最も重要な書類である「診断書」。 精神の障害用(様式第120号の4)は、医師が医学的な判断を記載するものですが、その記載内容が「障害認定基準」や「記載要領」に沿っていなければ、本来受け取れるはずの年金が不支給になってしまうことがあります。
本ページでは、診断書の第1項目から最終項目まで、記載要領に基づく正確な定義と、審査上の重要ポイントを完全解説します。

ここには、請求する精神疾患の正式名称と、ICD-10コード(国際疾病分類)が記載されます。
記載要領の定義 障害年金を請求する傷病名および該当するICD-10コードを記載する 。複数の精神疾患が逐次発症している場合は、主たる傷病名から順に番号を付して記載する 。
記載要領の定義 傷病が発生した年月日。「診療録で確認」または「本人の申立て」のいずれかに丸をつける 。
「受診状況等証明書」の記載(発病時期)と矛盾がないかを確認します。
年金制度への加入要件(国民年金か厚生年金か)を決定づける極めて重要な日付です。
記載要領の定義 診断書を作成する医療機関(貴院)の初診日より前に他の医師が診察している場合で、紹介状等により初診日が確認できる場合は「診療録で確認」、本人聴取の場合は「本人の申立て」とする 。
複数の精神疾患がある場合、最も古い初診日が記載されているか(相当因果関係がある場合)。
この欄は「今回の請求傷病より前に、すでに持っていた障害」を指します。
記載要領の定義 診断書作成医療機関の初診より前から既に有していた障害を記載する。精神疾患以外の障害があればそれも記載する 。
例えば、今回の請求が「うつ病」で、以前から「聴覚障害」を持っていた場合などが該当します。ここが空白でも、精神疾患単独請求であれば問題ありません。
記載要領の定義 診断書作成医療機関の初診より前に罹患したことのある疾患を記載する 。
過去にかかった病気で、現在は治癒している、あるいは今回の精神疾患とは直接関係のない病歴を書きます(例:盲腸の手術歴など)。
精神疾患で「治った日」が入ることは稀です。基本的には空欄か、または斜線が引かれます。「症状固定」として認定日請求をする場合は、その日付が入ります。

審査官が「どのような経過をたどってきたか」を時系列で把握するためのストーリー部分です。
記載要領の定義
- 発病までの生活歴、発病のきっかけ(心理的・環境的要因)。
- 現在までの病歴、治療の経過・内容(薬の種類・量・期間)。
- 治療の効果・転帰、就学・就労状況などをなるべく詳しく記載する 。
記載要領の定義 現在の病院に初めてかかった時の所見。当時の日付とともに記載する 。
現在の病院への転院時に、どれほど重篤な状態だったかを示す項目です。
主に「知的障害」「発達障害」の場合に重要となる欄です。後天的な精神疾患(うつ病など)のみの場合は「特記すべきことなし」とされることも多いですが、幼少期の記述がある場合もあります。
成人してから発達障害が判明した場合でも、通知表や母子手帳の内容から幼少期のエピソードが記載されていると、認定の補強材料になります 。
発病から現在に至るまで、どのような医療機関にかかり、どのような治療を受けてきたかを時系列で記載する欄です。 転院を繰り返している場合や、入退院が多い場合は記載量が多くなります。
記載要領の定義
- 医療機関名、治療期間、入院・外来の別、病名、主な療法、転帰(軽快・悪化・不変)を記載する 。
- *同一医療機関であっても、入院と外来は分けて記入する 。
- 記入欄が不足する場合は、⑬「備考」欄への記入、または任意の別紙に記入の上、添付する。別紙を添付する場合は、別紙の作成日、医療機関名の記入、医師の署名・捺印が必要 。

ここからの記述が、等級判定に直結します。
該当する症状のローマ数字・項目に◯をつけます。
「V 統合失調症等残遺状態」「VI 感情障害(躁うつ病を含む)」など、病名に対応するカテゴリだけでなく、実際に現れている症状(例:抑うつ状態、幻覚・妄想、自閉など)に漏れなく◯がついているか確認します。認知症等の場合は、「知能障害等」の項目も使用します 。
「ア」で選択した症状が、具体的にどのような状態かを文章で説明する欄です。
記載要領の推奨記載事項
- 症状の波: 現症日以前1年程度の「好転」と「増悪」の状況 。
- 治療内容: 薬の種類・量・期間。難治性である(標準的な治療でも改善しない)場合はその旨 。
- 日常生活への影響: 引きこもりの状況、家族による常時の援助の有無 。
- 不適応行動(知的・発達障害): 自傷、他害、パニック、こだわり、感覚過敏など 。
「意欲低下あり」などの単語だけでなく、「入浴が週1回しかできない」「一日中臥床している」といった具体的なエピソードが記載されているかが重要です。

ここが等級判定の「数値基準」となる最重要項目です。 この「判定(7項目)」と「程度(5段階)」の組み合わせによって、等級の目安(1級・2級・3級・非該当)が自動的に算出されます。
入院、入所施設、在宅(同居・独居・その他)から選択します。
記載要領の定義 独居である場合、独居になった理由や時期について記載する。日常的に家族等から援助を受けている場合、その内容などを具体的に記載する 。
以下の7つの場面について、「単身で生活するとしたら可能かどうか」という基準で、4段階で評価されます。身体的な障害(麻痺など)による制限は含まず、あくまで精神的な障害による制限を評価します 。
配膳などの準備も含めて、適当量をバランスよく摂ることができるか。
記載要領の詳細基準
- できる: 栄養のバランスを考え適当量の食事を適時にとることができる。(外食、自炊、家族・施設からの提供を問わない)
- 自発的にできるが時には助言や指導を必要とする: だいたいは自主的に適当量の食事を栄養のバランスを考え適時にとることができるが、時に食事内容が貧しかったり不規則になったりするため、家族や施設からの提供、助言や指導を必要とする場合がある 。
- 自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる: 1人では、いつも同じものばかりを食べたり、食事内容が極端に貧しかったり、いつも過食になったり、不規則になったりするため、経常的な助言や指導を必要とする 。
- 助言や指導をしてもできない若しくは行わない: 常に食事へ目を配っておかないと不食、偏食、過食などにより健康を害するほどに適切でない食行動になるため、常時の援助が必要である 。
コンビニ弁当やカップ麺だけで済ませている場合、「食べているからOK(評価1)」とされがちですが、栄養バランスや準備の観点からは評価3相当の可能性があります。
洗面、洗髪、入浴等の衛生保持や着替え、自室の清掃ができるか。
記載要領の詳細基準
- できる: 洗面、整髪、ひげ剃り、入浴、着替え等の身体の清潔を保つことが自主的に問題なく行える。必要に応じて(週に1回くらいは)、自主的に掃除や片付けができる。また、TPO(時間、場所、状況)に合った服装ができる 。
- 自発的にできるが時には助言や指導を必要とする: 身体の清潔を保つことが、ある程度自主的に行える。回数は少ないが、だいたいは自室の清掃や片付けが自主的に行える。身体の清潔を保つためには、週1回程度の助言や指導を必要とする 。
- 自発的かつ適正に行うことはできないが助言や指導があればできる: 身体の清潔を保つためには、経常的な助言や指導を必要とする。自室の清掃や片付けを自主的にはせず、いつも部屋が乱雑になるため、経常的な助言や指導を必要とする 。
- 助言や指導をしてもできない若しくは行わない: 常時支援をしても身体の清潔を保つことができなかったり、自室の清掃や片付けをしないか、できない 。
特に「部屋の片付け」は盲点です。入浴していても「部屋がゴミ屋敷状態」であれば、正当に評価されるべき項目です。
金銭を独力で管理し、やりくりがほぼできるか。
記載要領の詳細基準
- できる: 金銭を独力で適切に管理し、1ヵ月程度のやりくりが自分でできる。また、1人で自主的に計画的な買い物ができる 。
- おおむねできるが時には助言や指導を必要とする: 1週間程度のやりくりはだいたい自分でできるが、時に収入を超える出費をしてしまうため、時として助言や指導を必要とする 。
- 助言や指導があればできる: 1人では金銭の管理が難しいため、3~4日に一度手渡して買い物に付き合うなど、経常的な援助を必要とする 。
- 助言や指導をしてもできない若しくは行わない: 持っているお金をすぐに使ってしまうなど、金銭の管理が自分ではできない、あるいは行おうとしない 。
家族に通帳を管理してもらっている場合は、評価3または4が妥当です。
規則的に通院・服薬を行い、病状等を主治医に伝えることができるか。
記載要領の詳細基準
- できる: 通院や服薬の必要性を理解し、自発的かつ規則的に通院・服薬ができる。また、病状や副作用について、主治医に伝えることができる 。
- おおむねできるが時には助言や指導を必要とする: 自発的な通院・服薬はできるものの、時に病院に行かなかったり、薬の飲み忘れがある(週に2回以上)ので、助言や指導を必要とする 。
- 助言や指導があればできる: 飲み忘れや、飲み方の間違い、拒薬、大量服薬をすることがしばしばあるため、経常的な援助を必要とする 。
- 助言や指導をしてもできない若しくは行わない: 常時の援助をしても通院・服薬をしないか、できない 。
「病院に行けば薬をもらえる」だけでなく、「主治医に困りごとを正しく伝えられているか」も評価ポイントです。
他人の話を聞く、自分の意思を伝える、集団的行動が行えるか。
記載要領の詳細基準
- できる: 近所、仕事場等で、挨拶など最低限の人づきあいが自主的に問題なくできる。必要に応じて、誰に対しても自分から話せる。友人を自分からつくり、継続して付き合うことができる 。
- おおむねできるが時には助言や指導を必要とする: 最低限の人づきあいはできるものの、コミュニケーションが挨拶や事務的なことにとどまりがちで、友人を自分からつくり、継続して付き合うには、時として助言や指導を必要とする。あるいは、他者の行動に合わせられず、助言がなければ、周囲に配慮を欠いた行動をとることがある 。
- 助言や指導があればできる: 他者とのコミュニケーションがほとんどできず、近所や集団から孤立しがちである。友人を自分からつくり、継続して付き合うことができず、あるいは周囲への配慮を欠いた行動がたびたびあるため、助言や指導を必要とする 。
- 助言や指導をしてもできない若しくは行わない: 助言や指導をしても他者とコミュニケーションができないか、あるいはしようとしない。また、隣近所・集団との付き合い・他者との協調性がみられず、友人等とのつきあいがほとんどなく、孤立している 。
「診察室で医師と話せるからできる(評価1)」ではありません。「友人関係の構築・維持」や「孤立の有無」が実態評価のカギです。
事故等の危険から身を守る、通常と異なる事態(災害等)で他人に援助を求める。
記載要領の詳細基準
- できる: 道具や乗り物などの危険性を理解・認識しており、事故等がないよう適切な使い方・利用ができる(例えば、刃物を自分や他人に危険がないように使用する、走っている車の前に飛び出さない、など)。また、通常と異なる事態となった時(例えば火事や地震など)に他人に援助を求めたり指導に従って行動するなど、適正に対応することができる 。
- おおむねできるが時には助言や指導を必要とする: 道具や乗り物などの危険性を理解・認識しているが、時々適切な使い方・利用ができないことがある(例えば、ガスコンロの火を消し忘れる、使用した刃物を片付けるなどの配慮や行動を忘れる)。また、通常と異なる事態となった時に、他人に援助を求めたり指示に従って行動できない時がある 。
- 助言や指導があればできる: 道具や乗り物などの危険性を十分に理解・認識できておらず、それらの使用・利用において、危険に注意を払うことができなかったり、頻回に忘れてしまう。また、通常と異なる事態となった時に、パニックになり、他人に援助を求めたり、指示に従って行動するなど、適正に対応することができないことが多い 。
- 助言や指導をしてもできない若しくは行わない: 道具や乗り物などの危険性を理解・認識しておらず、周囲の助言や指導があっても、適切な使い方・利用ができない、あるいはしようとしない。また、通常と異なる事態となった時に、他人に援助を求めたり、指示に従って行動するなど、適正に対応することができない 。
銀行での出し入れ、公共施設の利用、社会的手続きが一人で可能か。
記載要領の詳細基準
- できる: 社会生活に必要な手続き(例えば行政機関の各種届出や銀行での金銭の出し入れ等)や公共施設・交通機関の利用にあたって、基本的なルール(常識化された約束事や手順)を理解し、周囲の状況に合わせて適切に行動できる 。
- おおむねできるが時には助言や指導を必要とする: 社会生活に必要な手続きや公共施設・交通機関の利用について、習慣化されたものであれば、各々の目的や基本的なルール、周囲の状況に合わせた行動がおおむねできる。だが、急にルールが変わったりすると、適正に対応することができないことがある 。
- 助言や指導があればできる: 社会生活に必要な手続きや公共施設・交通機関の利用にあたって、各々の目的や基本的なルールの理解が不十分であり、経常的な助言や指導がなければ、ルールを守り、周囲の状況に合わせた行動ができない 。
- 助言や指導をしてもできない若しくは行わない: 社会生活に必要な手続きや公共施設・交通機関の利用にあたって、その目的や基本的なルールを理解できない、あるいはしようとしない。そのため、助言・指導などの支援をしても、適切な行動ができない、あるいはしようとしない 。
上記の7項目の評価を含め、日常生活全般の制限度合いを包括的に評価します。「判定(7項目)」との整合性が求められます。 ※以下は「精神障害」の基準ですが、知的障害の場合は若干ニュアンスが異なります(例:読み書き計算能力への言及など)。
記載要領の定義 勤務先、雇用体系(一般・障害者・就労支援)、勤続年数、給与、仕事内容、職場での援助状況など 。
就労している場合でも、「職場での配慮(短時間勤務、業務限定)」や「欠勤・早退の頻度」、「仕事以外の日常生活への反動(帰宅後は疲弊して何もできない等)」がしっかり記載されていることで、上位等級認定の可能性が残ります 。
知的障害の場合は知能指数(IQ)、認知症の場合は長谷川式スケール等の結果を記載します。心理テストの結果等があればここに記載されます 。
障害者総合支援法に基づくサービス(ホームヘルプ、就労継続支援、自立訓練等)の利用状況を記載します 。

医師による「総評」の欄です。
記載要領の定義 日常生活がどのような状況か、どの程度の労働ができるか(実際の就労有無に関わらず)を具体的に記載する 。
ここにはっきり「就労は困難である」「単身生活は不可能」といった医師の明確な見解が書かれていると、審査において非常に有力な材料となります。
記載要領の定義 今後の見通し。「不詳」の場合もあるが、統合失調症や気分障害では十分な治療を経た上での予後を書く 。
障害認定は「固定した障害」に対する補償の側面があるため、「改善の見込みあり」よりも「予後不良」「改善は困難」「現状維持」と記載されている方が、認定(および次回の更新期間)において有利に働く傾向があります。
上記の欄に書ききれなかった事項や、特に強調したい事項を記載します。
診断書の枠内に収まらない「日常生活の具体的なエピソード(食事・入浴の実態など)」を、別紙参照としてここに繋げることもあります 。
障害年金の審査は「書面審査」が全てです。審査官があなたに直接会って話を聞くことはありません。つまり、「この診断書に書かれていること=あなたの障害のすべて」として扱われます。
上記の定義やポイントと、ご自身の診断書を見比べてみてください。「自分の苦しさが十分に反映されていない」「実態より軽く書かれている」と感じる箇所はありませんか?
当事務所では、これらの項目ひとつひとつについて、お客様の実態が正しく反映されるよう、医師への情報提供資料の作成や、申請書類の整合性チェックを行っています。
診断書の項目はわかっても、診察室の短い時間でそれを医師に正確に伝えるのは難しいものです。 こちらの記事では、医師に渡すだけで伝わる「生活状況メモの具体的な書き方」を実例付きで解説しています。