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「病気で家事も手につかない。障害年金をもらえるだろうか?」
そう考えて調べてみると、立ちはだかるのが「初診日」の壁です。実は、障害年金において最も恐ろしい罠の一つが、「初めて医師の診察を受けた日(初診日)に、専業主婦だったか、会社員だったか」という点にあります。
現在の症状が全く同じでも、初診日の加入制度が違うだけで、もらえる金額が大幅に変わるだけでなく、「1円ももらえない」という最悪のケースに陥ることもあります。今回は、専業主婦(第3号被保険者)特有の「初診日の罠」について徹底解説します。
まず大前提として、日本の年金制度は「1階:基礎年金」「2階:厚生年金」の2階建て構造になっています。障害年金も同様です。
初診日に加入していた年金制度によって、受け取れる年金の種類が自動的に決まります。
この違いが、その後の審査において決定的な格差を生み出します。
最も大きな罠が「対象となる等級(レベル)の幅」です。ここが、明暗を分ける最大のポイントになります。
| 項目 | 初診日が専業主婦(障害基礎年金) | 初診日が会社員(障害厚生年金) |
| 対象となる等級 | 1級・2級のみ | 1級・2級・3級(+障害手当金) |
| 受給できる基準 | 日常生活に著しい支障があるレベル | 労働に著しい制限を受けるレベル(3級)も救済される |
例えば、「フルタイムで働くのは難しいが、なんとか日常生活は送れるし、軽い家事や短時間のパートならできる」という状態は、障害等級の「3級」に該当する可能性が高いです。
しかし、初診日が専業主婦期間だった場合、障害基礎年金には3級がないため「不支給(0円)」となってしまいます。 一方、初診日が会社員時代であれば、3級として年金を受給できるのです。
もし、症状が重く「2級」に認定されたとしても、受給額には大きな差が出ます。
初診日が会社員であれば、基礎年金に上乗せして厚生年金部分が支払われるため、毎月の受給額が数万円単位で変わってくることが少なくありません。
【よくある失敗ケース】
「会社員時代から体調が悪かったが我慢して働き続け、限界を迎えて退職。専業主婦(夫の扶養)になってから、初めて病院を受診してうつ病と診断された。」
→ 初診日が専業主婦期間となるため、障害基礎年金(1・2級のみ)での請求となり、ハードルが跳ね上がってしまいます。
初診日は「現在かかっている病気の確定診断が出た日」とは限りません。
「自分は専業主婦だから、基礎年金しか無理だろう」と最初から諦める必要はありません。過去のカルテや通院履歴をひも解くことで、初診日を会社員時代に証明できるケースは多々あります。
少しでも「もしかして…」と思い当たる節がある方は、ご自身で判断して諦める前に、ぜひ一度、障害年金を専門とする社会保険労務士にご相談ください。
執筆者情報
氏名(社労士名):野口幸哉
所属:東京・埼玉精神疾患障害年金ネット
資格:社会保険労務士
専門領域:障害年金、精神疾患に関するサポート業務
実務経験:10年以上、申請代行800件以上
プロフィールページはこちら → https://lin.ee/N7Xm2sR
監修
監修者:野口幸哉(社会保険労務士)
※本記事は専門家による内容確認(ファクトチェック)を経て公開しています。