障害年金生活者支援給付金とは? 金額・対象者・手続きを完全解説

障害年金を受給している方、あるいはこれから申請を考えている方にとって、「年金生活者支援給付金(ねんきんせいかつしゃしえんきゅうふきん)」は非常に重要な制度です。

これは、消費税率引き上げ分を活用し、低所得の年金受給者の生活を支援するために、年金に上乗せして支給される給付金です。

この記事では、障害年金に関連する「障害年金生活者支援給付金」について、いくらもらえるのか、自分は対象になるのか、そして絶対に忘れてはいけない手続きについて、専門の社労士がわかりやすく解説します。


目次

年金生活者支援給付金とはどんな制度?

年金生活者支援給付金は、公的年金等の収入やその他の所得が一定基準額以下の方に対して、生活の支援を図ることを目的として支給されるものです。

給付金には以下の3種類がありますが、障害年金を受給される方は「2. 障害年金生活者支援給付金」が対象となります。

  1. 老齢年金生活者支援給付金(老齢基礎年金受給者向け)
  2. 障害年金生活者支援給付金(障害基礎年金受給者向け)
  3. 遺族年金生活者支援給付金(遺族基礎年金受給者向け)

(厚生労働省:年金生活者支援給付金制度 特設サイト)

ここがポイント

  • 障害年金と同じ口座に振り込まれます(通帳には別途記載されることが多いです)。
  • 一度認定されれば、要件を満たす限り恒久的に支給されます(一時金ではありません)。
  • 非課税です。税金の対象にはなりません。

【令和7年度】いくらもらえる?(給付金の金額)

障害年金生活者支援給付金の額は、障害の等級(1級・2級)によって決まっており、毎年度、物価変動に応じて改定されます。

令和7年度(2025年4月分〜)の金額は以下の通りです。

障害等級給付金額(月額)
障害基礎年金 1級6,813円
障害基礎年金 2級5,450円

※上記は令和7年度の基準額です。金額は毎年度改定されます。

例えば、障害基礎年金2級の方がこの給付金を受け取る場合、年間で約6万5,400円が年金にプラスされることになります。

そもそも「自分の障害年金本体の金額がいくらか知りたい」という方は、以下の記事で最新の年金額を確認してください。

障害年金の額


私は対象? 受給要件をチェック

以下の2つの要件をすべて満たしている方が対象となります。

  1. 障害基礎年金の受給者であること
  2. 前年の所得が「479万4,000円以下」であること

要件の注意点

  • 「障害基礎年金」が必須:障害厚生年金(3級など)のみを受給している方は対象外です。障害厚生年金1級・2級の方は、自動的に障害基礎年金もセットで受給しているため対象になります。
    ※基礎年金と厚生年金の違いについては、こちらの記事(年金の基礎知識で解説しています。
  • 所得制限について:ここでの「所得」には、非課税収入である障害年金等の額は含まれません。つまり、給与所得などがなく、障害年金だけで生活している方は、基本的に要件を満たします。※扶養親族がいる場合、所得制限額(479万4,000円)はさらに引き上げられます。

【重要】手続きをしないともらえません!

この給付金の最大の注意点は、「請求手続き(申請)をしないと支給されない」ということです。要件を満たしていても、黙っていては振り込まれません。

状況に合わせて、以下の手順で手続きを行ってください。

パターンA:これから障害年金を請求する方

これから障害年金の裁定請求(新規申請)を行う方は、年金の請求と同時に給付金の手続きを行います。

  1. 年金の請求書を用意する年金事務所や役所に置いてある「年金請求書」には、給付金の請求欄が含まれている場合が多いです。
  2. 給付金の請求書を添付するもし別紙になっている場合は、「年金生活者支援給付金請求書」にも必要事項(氏名・住所など)を記入します。(参考:日本年金機構:年金生活者支援給付金請求書)
  3. 同時に提出する障害年金の請求書類と一緒に、年金事務所へ提出します。
ワンポイント

当事務所に障害年金の申請代行を依頼している場合は、この給付金の請求はサービスとして無料で行いますので、ご安心ください。

パターンB:すでに障害年金を受給中で、新たに要件を満たした方

すでに年金をもらっていて、所得の低下などにより「新しく対象になった」方には、日本年金機構から案内が届きます。

  1. 緑色の封筒が届く毎年9月頃から順次、日本年金機構から封書(またはハガキ)が届きます。
  2. はがき(請求書)に記入する同封されているハガキに氏名などを記入します。
  3. ポストに投函する切手を貼って投函すれば手続き完了です。

よくある質問(FAQ)

給付金をもらうと、翌年の税金や社会保険料は高くなりますか?

いいえ、高くなりません。年金生活者支援給付金は「非課税収入」ですので、所得税や住民税の計算には含まれません。

毎年更新の手続きが必要ですか?

原則として不要です。一度手続きをして認定されれば、翌年以降も所得要件などを満たしている限り、自動的に継続して支給されます。

2ヶ月に1回、年金と一緒に振り込まれますか?

はい。障害年金と同じ支給日(偶数月の15日)に、同じ口座へ、年金とは別の明細で振り込まれます。


社労士からのメッセージ

障害年金生活者支援給付金は、障害年金という「生活の基盤」をさらに底上げしてくれる大切な制度です。

特に、「自分は所得制限に引っかかるか分からない」という方も、障害年金のみで生活されている場合はほぼ対象になります。申請漏れがないよう、必ず手続きを行いましょう。

もし、「そもそも自分が障害年金をもらえるか知りたい」「手続きが難しくて不安だ」という場合は、障害年金専門の社会保険労務士までお気軽にご相談ください。あなたの権利を最大限に守るサポートをいたします。

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